自転車事故 高額賠償

自転車事故で9,500万円の賠償命令が出た件

2013年7月、神戸地裁で出された判決が世間を騒がせました。

 


当時小学校5年生だった少年(15)が乗った自転車と歩行者との衝突事故をめぐる損害賠償訴訟で、神戸地裁は、少年の母親(40)に約9500万円という高額賠償を命じた。5年近く前に被害に遭った女性(67)は、事故の影響で今も寝たきりで意識が戻らない状態が続いている。
高額な賠償となった9500万円の内訳はどうなっているのか。
(1)将来の介護費約3940万円
(2)事故で得ることのできなかった逸失利益約2190万円
(3)けがの後遺症に対する慰謝料2800万円

 

自転車事故としてもかなり高額な賠償金です。
この少年は夜にマウンテンバイクを下り坂で猛スピード(時速20〜30km/h)で駆け下り、前方不注意で、散歩中の女性と正面衝突しました。女性の側に問題はほとんどありませんでした。
約1億590万円の損害賠償を求めた結果、約9500万円が認められたということは、ほぼこの少年の過失を全面的に認めたということになります。
また、法律の専門家の意見としても、妥当な金額とのことです。

 

この事件では加害者は少年でしたが、賠償責任は保護者である母親が負うことになります。おそらく大人なら、夜中の下り坂ならブレーキをかけて慎重に進むでしょうが、少年なのでそこまでの分別はなかったのでしょう。

 

もし、この事件で自転車保険をかけていれば、どうなったでしょうか。
auイチおしコース、CYCLE 自転車の保険、セブンイレブン保険およびエアーリンクなら最高賠償額が1億円なので賠償金をまかなえたはずです。しかし、その他の保険では足りません。特に保険料の安いau100円自転車プランでは最高賠償額が1千万円なので、ほとんど役にたたないでしょう。
かといって、1億円の保険になると保険料が月々4千円は必要なので、家計への負担も大きくなります。
しかし、大人はともかく、小学校から高校生ぐらいの子供は無茶な運転をする場合もあるので、負担は大きくても保険は手厚い方がいいかもしれません。

 

なお、この母親は控訴しているため、この賠償額は確定ではありません。しかし、もし確定するならば、支払うことは困難だと思われます。
実際、自動車の事故でも、高額賠償金を100%払う人は少ないと言われています。この少年と母親は母子家庭のようなので、支払えるとは思えませんし、自己破産する可能性もあるでしょう。

 

当然ながら事故に遭われた女性と看護する家族が最も気の毒です。しかし、高額賠償を求められる母親と、当事者の少年も、非があるとは言え今後の人生が極めて困難な状況に追い込まれたわけで、もし、自転車保険に加入していれば…、ということを思わざるを得ません。
実際この事件をきっかけに、自転車保険の義務化も検討され始めています。

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